「平成」の大地震年表!平成の地震を振り返ってみる

地震・火山活動の話

平成の歴史

本日「平成」が最後となる2019年4月30日を迎えています。

私にとって、平成元年(1989年)は、新社会人として、社会に飛び込んだ年となります。と・・・同時に「体感地震予測」の礎が築かれた年でもあるんですよね。

思い起こせば、「平成」は大規模地震の影響を実体験し、地震活動が注目されるようになった時代と言えそうです。

私が過ごした「昭和後期」は

*関東地震(関東大震災)

という過去の地震災害のみが語り継がれ

*東海地震

ばかりが、恐怖の対象として、取り上げられていた時代でした。(何度も、東海地震の危機が叫ばれてきましたが、いまだに発生していないんですけどね。)

対して、「平成」の時代は

*1995年1月17日に発生した「兵庫県南部地震」(阪神淡路大震災)

をきっかけとして、「大規模地震の影響」「大規模地震災害」がリアルな現実として、多くの人々に印象付けられるようになったものと感じています。

平成の約30年間は、「大地震(地震災害)の歴史」と言えそうです。

「平成」の大規模地震の歴史

平成の地震年表

「平成」という時代に、実際どんな大規模地震が発生していたのかをあらためて、振り返ってみたいと思います。

「平成」は”1989年”にスタート。

”1989年”から現在(2019年4月30日)までに、日本(の領域)にて発生した「大規模地震(原則、M7.0以上を目安)」をすべて、ピックアップしてみました。

まずは、平成の大地震年表をご覧ください。

平成元年(1989年)から平成31年(2019年4月末)の大地震年表

1989年 11月2日 三陸沖 M7.1

1993年 1月15日 釧路沖地震 M7.5
1993年 7月12日 北海道南西沖地震 M7.8

1994年 7月22日 日本海北部 M7.3
1994年 10月4日 北海道東方沖 M8.2
1994年 10月9日 北海道東方沖 M7.3
1994年 12月28日 三陸はるか沖 M7.6

1995年 1月7日 岩手沖 M7.3
1995年 1月17日 兵庫県南部地震 M7.2(阪神淡路大震災)
1995年 12月4日 択捉島南東沖 M7.3

2000年 1月28日 根室半島南東沖 M7.0
2000年 3月28日 硫黄島近海 M7.9
2000年 8月6日 小笠原諸島西方沖 M7.2
2000年 10月6日 鳥取県西部地震 M7.3

2001年 12月18日 与那国島近海 M7.3

2002年 3月26日 石垣島近海 M7.0

2003年 5月26日 宮城県沖 M7.1
2003年 9月26日 十勝沖地震 M8.0

2004年 9月5日 紀伊半島南東沖地震 M7.1+M7.4
2004年 10月23日 新潟中越地震 M6.8
2004年 11月29日 釧路沖 M7.1

2005年 3月20日 福岡西方沖地震 M7.0
2005年 8月16日 宮城県沖 M7.2
2005年 11月15日 三陸沖 M7.2

2007年 3月25日 能登半島地震 M6.9
2007年 7月16日 新潟中越沖地震 M6.8

2008年 5月8日 茨城県沖 M7.0
2008年 6月14日 岩手・宮城内陸地震 M7.2
2008年 9月11日 十勝沖 M7.1

2010年 2月27日 沖縄本島近海 M7.2
2010年 11月30日 小笠原諸島西方沖 M7.1
2010年 12月22日 父島近海 M7.8

2011年 3月9日 三陸沖 M7.3
2011年 3月11日 東北太平洋沖地震 M9.1
2011年 3月11日 岩手県沖 M7.4
2011年 3月11日 茨城県沖 M7.6
2011年 3月11日 三陸沖 M7.5
2011年 4月7日 宮城県沖 M7.2
2011年 4月11日 福島県浜通り M7.2
2011年 7月10日 三陸沖 M7.3
2011年 11月8日 沖縄本島北西沖 M7.0

2012年 1月1日 鳥島近海 M7.0
2012年 12月7日 三陸沖 M7.3

2013年 10月26日 福島県沖 M7.1

2014年 7月12日 福島県沖 M7.0

2015年 5月30日 小笠原諸島西方沖 M8.1
2015年 11月14日 薩摩半島西方沖 M7.1

2016年 4月16日 熊本地震 M7.3
2016年 11月22日 福島県沖 M7.4

2018年 9月6日 北海道胆振東部地震 M6.7

平成元年(1989年)の大地震

「平成」の大規模地震は、「1989年11月に発生した三陸沖 M7.1」から始まりました。

津波を伴う地震(小規模の津波)ということもあって、私にとっても、しっかりと印象に残っている地震活動です。

日本社会に大きな影響を与えた「兵庫県南部地震」

「1995年」は、日本の社会構造(耐震性能の見直しなど)に大きな変革・影響を与えた大地震が発生した年となりました。

それが、1995年1月17日に発生した、「兵庫県南部地震」です。

この兵庫県南部地震によって、生じた大規模災害が「阪神淡路大震災」となります。冬の明け方に発生した内陸断層型の大規模地震による大規模災害となりました。

私にとっても、「地震災害のボランティア活動」などをスタートさせた、きっかけとなる地震活動として、現地の状況など鮮明に記憶しています。

それまでは、実際に、地震によって「コンクリート建造物(建物・高速道路など)」が大きな損壊を受ける状況を見たことがありませんでしたので、かなりの衝撃を受けたことを覚えています。

この地震をきっかけに、建物の耐震性基準などが大きく見直されることとなりました。

建築士という仕事柄、1995年を起点として、建物の耐震性・構造などへの意識も大きく変わったんですね。

日本社会全体として、「耐震性・建物強度」への意識が高まり、「地震防災への意識」も大きく変化した年となったものと感じています。

ギネスブックにも登録された「世界最大加速度」を記録した地震。2008年岩手・宮城内陸地震

2008年6月14日に岩手県・宮城県境の内陸部で発生した「岩手・宮城内陸地震」も強烈な印象を残す地震活動となりました。

当時の内閣府発表の「地震発生確率」において、当該地震が発生したエリアは、「今後30年の大規模地震発生確率 0%」と発表されていました。

地震活動という自然現象に対して、「確率」という要素を持ち込むことが、いかに無意味であるかをあらためて実感したことを覚えています。

と・・同時に、 「岩手・宮城内陸地震」 が大きなインパクトを残すこととなったのが、「世界最大加速度」を記録したことです。

”地震”というと、「マグニチュード」や「震度」といった地震の姿を現す情報単位ばかりが取り上げられますが、実は、地震の特性を検証する上で、マグニチュードや震度以外にも、様々なデータが存在・重要視されています。

そんなひとつの情報(単位)が「地震揺れの加速度(ガル)」という要素。

「岩手・宮城内陸地震」 が記録した、最大加速度「4022gal(ガル)」は、世界最大値として、ギネスブックに登録されることとなりました。

ちなみに、日本観測史上最大地震規模(マグニチュード)を記録した、「東北太平洋沖地震」が「2933ガル」。大規模地震災害を記録した、兵庫県南部地震が「818ガル」という加速度値となっています。

日本を震撼させた「2011年東北太平洋沖地震」

なんといっても、「平成」の時代において、最も大きな災害と言えるのが、2011年3月11日に発生した「東北太平洋沖地震」です。

日本観測史上最大規模となる「M9.1」を記録。国内観測史上初の「M9規模」の地震となりました。

阪神・淡路大震災と比較して、直接的な地震による災害は、少なかったものと考えていますが、それ以上に大きな災害を招いた

*大津波(津波災害)
*福島原発事故災害(放射線災害・人的災害)

が大きな影響を及ぼすこととなりました。

平成が終わりを迎える現在でも、「津波災害の影響」が残るとともに、「福島原発事故災害」に関しては、現在も災害継続中となります。

また、今でも多くの方が認識していないのかもしれませんが

実は、「2011年3月11日」という日は、「東北太平洋沖地震 M9.1」以外にも、3つの大地震(岩手県沖 M7.4、茨城県沖 M7.6、三陸沖 M7.5)が発生する特異な一日だったんですよね。

私にとっても、「地震の正しい知識」「地震活動の本質」などを少しでも多くの方にお伝えできれば・・という新たなステージを迎えた時期ともなりました。

「前震+本震」の危険を再認識させてくれた「熊本地震」

2016年4月16日に発生した「熊本地震」は、内陸断層型の地震の中でも、「前震+本震」という組み合わせで生じた平成初の地震となりました。

といっても・・前震が小規模・中規模といったケースは、多々存在しています。

ただ、熊本地震では、前震が本震と認識されてしまうような、M6.5の地震が発生。しかも、前震でも震度7を計測。本震も震度7を観測することとなった、初めてのケースだったのです。

短期間にて連続的に「震度7」の揺れに遭遇することの危険性(建物への影響大)があらためて、認識された地震活動となりました。

まとめ

長年(25年以上)ブログを継続していると、地震に対する社会の意識の推移が手に取るように感じられるんですよね。

2019年現在・・・明らかに、以前と比較して、地震活動に対する社会の意識は低くなっています。

大抵、そういう時に限って、大規模な地震活動、インパクトのある自然現象が生じて来るもの。

そういう意味で、2019年後半は「令和」の時代となりますが、令和最初の大規模地震活動が生じて来るものと認識。その上で、いつ地震が来ても良いように、「室内の地震対策」「家族間の防災計画の意思疎通」をしっかりと確保しておくように心がけていただければと思います。

今年後半は「停電」「通信障害」の対策もしっかりと確保しておきましょう。

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