日本は、台風大国とも呼べる地域。台風が到来する度に思うのが、”住宅へのダメージ”という要素です。目立った台風被害が無かった・・としても、住宅へのダメージは、かならず蓄積されていくものですからね。今回は、私の本業(建築士)にも関連した、お話をしてみたいと思います。

住宅の機能を維持するためには、定期的なメンテナンスが必要

住宅とダメージ”住宅”は、誕生したその日から、毎日何かしらのダメージが加わり続けるものなんですよね。

「直射日光・熱(赤外線)・紫外線」「寒暖差」といった通常の自然要素の他に「風雨・台風」「雷」「地震」などの各種自然現象の影響を繰り返し受け続けているわけです。

一見、何事も無いように感じたとしても、当然、それらのダメージは日々蓄積されているんですよね。おそらくは、一般の方が想像している以上に、住宅のダメージは多々存在しているものなんですよね。

ゆえに、住宅を末永く活用する上で、”住宅の機能”を維持していくことがとても大切な要素となります。そのためには、定期的な住宅のメンテナンスが必須となるわけです。

台風の防災対策として重要な「屋根」「外壁」のメンテナンス

住宅といっても、”マンション”にお住いの方は、基本的にマンションの管理組合にて、必要な住宅メンテナンスは、定期的に行っているかと思われますので、あまり個人的に意識する要素は少ないものと思います。

しかし、”戸建て住宅”にお住まいの方は、住宅の定期的なメンテナンスを自ら計画して、実施していく必要があるんですよね。中でも毎年遭遇する「台風・豪雨・強風」の大切な防災対策のひとつとなるのが『屋根・外壁のメンテナンス』です。

住宅を購入後、日々生活をしている中で、ついつい住宅のメンテナンスは忘れられてしまいやすいもの。まあ、毎年繰り返し意識する必要はありませんが・・中期的・長期的なメンテナンス計画だけは、念頭にしておいていただきたい要素となるものです。

そんな要素の中で、まず重要視しておきたいのが「屋根・外壁」なんですね。様々な自然現象に対して、直接的に防御の役割を担っているのが”屋根・外壁”という要素なのですから。

一般的には、新築後の約10年が屋根・外壁の修繕時期に。

外壁一般的な戸建て住宅のメンテナンス計画しては、新築約10年後の時期に「外壁・屋根の修繕」を行うことがひとつの目安とされています。ただ、これは、あくまでも目安に過ぎず、当然のことながら、いままでどんな自然現象に遭遇してきたのかによっても、ダメージ度合は大きく異なりますので。

また、住宅に使用されている”建材の種類(塗装、材料)”の違いによって、タメージ度合及びメンテナンスが必要となる時期も大きく異なってくるものです。

例えば、アクリル樹脂系塗装と呼ばれるものを外壁に使用していた場合(本来はあまり耐久性が高くないことから、建築士としては、あまりおすすめできない外壁塗装種類なんですけどね。でも、価格が安いことから、いまだに使われているケースもあるかと。)では、「5年~8年程度」が塗装の耐久期限と言われています。

新築後、10年を待たずに、早ければ5年後にも、外壁の修繕を考慮しなければいけないといった状況もありうるということなわけです。

台風&豪雨の対策として重視しておきたい2つ修繕ポイント!

基本的に、屋根や外壁のお手入れは、『住宅内部にダメージが生じないうちに行う』ことがポイントとなります。”年月”に関わらず、これが修繕をする一番の目安要素となるわけですね。住宅の内部(防水層・断熱材など)・構造部材(柱・梁など)に損傷が生じてしまうと一気に住宅の寿命が短いものとなってしまいますので。

そのための目安といいますか・・重視しておいていただきたい修繕ポイントが2つあります。これは、”塗装”よりも重要視しておいていただきたい要素。それが「屋根材の破損」と「外壁シールの損傷」です。

1)屋根材の破損

屋根材の破損思いの外、ダメージを受けている可能性があるのが”屋根材”なんです。台風や強風時には、雨粒以外に、様々な物が飛来してくるもの。それらが、高速で屋根にぶつかっていたりするんですよね。

また、すでに近年、都心部でも遭遇する機会が増えているのが”雹”。年々、雹の大きさも拡大してきている印象があります。数センチどころか、5センチを超えるような雹も確認されるようになってきていますからね。

この”雹”は、まさに屋根材を破損させる大きな要因のひとつ。本当は、雹が降った後や台風が過ぎた後には、「屋根材の状況」を確認しておきたいものなんですが・・・実際に、なかなか屋根材は確認できる状況にはありませんからね。

ゆえに、新築後10年経過している住宅であれば、最低でも一度は”屋根の状態確認”を業者に依頼して行っておく必要はあるものと考えています。(なかなか自分で状態確認は出来ませんので)

2)外壁のつなぎ目を保護する”シール材(コーキング)”の損傷

シール外壁の塗装状況よりも重要性が高いのが「シールの状態(破損・損傷の有無)」です。

”外壁シール”とは、外壁材のつなぎ目部分に施されているもので、”コーキング”とも呼ばれたりするもの。雨などの侵入を防ぐために、とても重要な役割を担っています。

塗装よりも、損傷が生じやすいのが、この”外壁シール部分”なんですね。こちらは、屋根材とは違って、すべては無理としても、ある程度は、自分で状況確認することが可能です。

まず、注意して確認していただきたい要素が下記となります。

*シールに破損(穴、亀裂)が生じていないかどうか。
*シールが劣化(弾力性が無くなり、硬く、ひび割れが生じる状況)していないかどうか。

上記要素を、ぜひ、定期的に確認していだたければと思います。損傷が確認できたなら、早々に業者に補修を依頼していただければと思います。

屋根・外壁の修繕を業者に依頼するときの注意点!

屋根・外壁の修繕を業者に依頼してようと考えたときに、ひとつ注意しておいていただきたい要素があります。それが、『かならず、施工業者を選ぶ時には、複数(3社~5社程度)から見積もりを得る』ということ。屋根・外壁の修繕を行うときには、少し多いと思うかもしれませんが、かならず複数(3社~5社)の施工業者から見積もりを取るようにしていただきたいと思います。

というのも、まあ、”住宅(建築)”に関連する各種工事費用というのは、毎年、大きく変動しやすいものなんですよね。しかも、業者によって、”大きな価格差”が生じやすいのも、建築関連工事のひとつの傾向と言えるものと思っています。

”屋根・外壁の補修工事”の費用は

「建材費(塗装剤など)」+「人件費」+「仮設費(保護、足場など)」

の3要素から構成されています。”仮設費”は、あまり変動は少ないものの、”建材費””人件費”が結構、社会情勢によって、多く変動しやすい要素となっているんですね。ゆえに、価格相場は、その時期によって、変動しているのです。

ですから、どうしても一般の方にとっては、「補修工事の価格がどの程度なら、妥当なのか」がとても判断しにくい要素となるわけです。インターネット上の情報を参考にしようとしても、「時期」「地域」が異なれば、価格相場も大きく違っている可能性がありますので、あまり鵜呑みにはできないんですね。

屋根・外壁の補修工事費用の見積もりを得る上でのポイント。

見積もり”屋根・外壁の補修工事”の業者選びをする上で、重要な要素となるのが先に記した、「見積もりを得る」ことです。

”見積もりを得る”上で、心がけておきたい大切なポイントのひとつが『複数(3社~5社)の業者から見積もりを得る』ということなんですね。

”屋根・外壁の補修工事”は、業者による価格差が大きな工事のひとつ。「2社程度」では、比較になりませんので、少なくとも「3社」から、見積りを得るようにしていだたければと思います。

私のような専門家(建築士)であれば、少ない業者数での比較も可能ではありますが、専門的な知識・経験の無い、一般の方にとっては、見積もり比較も難しい要素となるかもしれません。

そういう意味で、私がおすすめしたいのが、「5社から見積もりを得る」ことです。

その上で、まず単純に判断していただければと思うのが、「最大見積もり価格の業者と最低見積もり価格の業者を選択肢から外す」ということ。残りの3社から、選別するという方法です。

”最も価格が高い業者”を除外することに関しては、特別説明する必要はないかと思いますので省略しますが・・。”最安値を提示した業者”を除外するところにポイントがあるんですね。

一般的な”物品”に関してなら、同じ商品を対象とする上で「最安値」のSHOPから購入するという考えでOKかと思います。しかし、「施工・工事」といった要素においては、”外壁補修”といった対象要素は同じであっても、その具体的な中身が異なる場合が多いのです。

”使用する建材が異なっていたり””仮設の有無が異なっていたり”することも多々存在するわけです。

ゆえに、外壁・屋根の補修工事見積において、”最安値”となった見積もりには、”何か不足している要素””何か不適切な要素”が存在している可能性があるんですね。(割と高い確率で)ですから、少し多いと思っても、「5社から見積もりを得る」ことがおすすめとなるのです。

正直、インターネットが普及していない時代においては、5社からの工事見積りを一般の方が入手するのはかなり難易度が高いものでした。大体、施工業者の名前や特性を一般の方は知らないものですからね。

しかし、現在では、情報入手はかなり多岐にわたって行えるような時代となりました。”屋根や外壁の補修工事”に関しても、こちら屋根・外壁塗装に関する一括見積もりができるサイトのような専門のサイトが存在しています。

各業者へ直接的に見積もり依頼をするのは、普通の方にとっては、結構な負担と感じるものですよね。でも、見積もり専用サイトを活用すれば、かなり負担が少なく見積もりを入手することが可能となるものと思います。

このような見積もりサイトを使用するときにも、なるべく”見積もり条件”は同じ内容にて、見積もり依頼することは忘れないようにしていだたければと思います。少なくとも「塗装の種類」は、とりあえず、何かに統一して、依頼をするようにしてくださいね。

材料が異なると価格が大きく変わるのは当たり前ですので。比較がしにくくなってしまいます。